JSPC(一般社団法人シナリオプランナー協会)代表の新井です。

2018年も、いろいろな形でシナリオプランニングに興味を持つみなさんと貴重な経験をすることができました。

細々と、しかし着々といろいろなことに取り組んでいるJSPCを2019年もどうぞよろしくお願いします。

10代の頃、とても真剣にクラシック音楽に取り組んでいた頃があります。才能がないながらも音楽にかかわる仕事ができればと思い、あらゆることを吸収しようと日々を過ごしていた時代です。

あるとき、いわゆる文化祭のような場で、ある団体が普通の演奏の次に、遊びのような演奏をしました。文化祭という楽しい場で、彼らなりに「くずした」ことをやろうとしていたのだと思います。

しかし、その場で楽しんでいたのはステージ上で演奏していた彼らだけ。観客席で聴いていた(聞かされていた)私たちは、ただこのステージが終わるのを願うばかりでした。

その演奏を私の隣で聴いていた当時の私の音楽の先生は、演奏後、聴くに堪えないという顔をしながら、こう言いました。

<普通の演奏をしっかりできる人がくずした演奏をやれば、それは「遊び」になる。しかし、普通の演奏もままならない人がそんなことをやれば、それは「悪ふざけ」でしかない。>

そのひどいステージがトリガーになっているのか、この言葉は今でもはっきりと覚えています。そして真剣に取り組む対象が「音楽」から「シナリオプランニング」に移った今でも、この言葉が意味することは通じるなと思っています。

JSPCはプロのシナリオプランナー集団です。私たちはシナリオプランニングという手法を知り尽くし、日本でも最高レベルのシナリオプランニングのコンサルティングやワークショップをできるシナリオプランナーの集まりです。

そのJSPCは、2019年以降、みなさんにシナリオプランニングのいろんな「遊び方」をお伝えしていきたいと思っています。

「遊び方」といっても、それは私の音楽の先生が言ったように、決して「悪ふざけ」ではありません。シナリオプランニングを知り尽くしている私たちだからこそつくることができる、みなさんの目的や期待が詰まった本当の「遊び場」です。

そうしてできあがった「遊び場」だからこそ、みなさんが安心して未来に思いを馳せることができるのです。

「遊び場」をつくることは簡単なことではありません。しかも、その「遊び場」は私たちだけでつくるのではありません。みなさんと、その「遊び場」で遊ぶ人、そしてその人たちの遊び方に思いを馳せながら、一緒につくっていく。

そうしてできあがった「遊び場」から、みなさんが創っていきたい未来が生まれてくる。そんな機会を楽しみにしながら、私たちは日々「普通の演奏」の腕を磨いています。

私たちの前に広がっている未来は決して楽しいものばかりではありません。そんな未来に向けていろいろな可能性を考え、より善いものにしていくための取り組みを行っていく。

そんな「遊び」をたくさんの人と一緒にできるような2019年になればと思っています。今年もどうぞよろしくお願いします。

JSPC(一般社団法人シナリオプランナー協会)
代表理事 新井宏征